金曜日の夜は~番頭劇場 6/20

『番頭劇場』・・・・・いわゆる番頭が勝手に妄想する、事実無根のフィクションがこのように呼ばれています。

 
 
皆様からの素朴な質問
 
「・・・・このあいだ、夕食のおかずを少し残したら、奥さんにブチギレされて大変でした。」
 
最近、育児ストレスと仕事復帰のプレッシャーなどが溜まって、頻繁に八つ当たりされている若いご主人の近況報告でした。
 
「結婚って、どこの家庭もこんな感じなんですかね?」
 
 
私にはあまりにも遠い昔のことで、30代の若い旦那に気の利いたことが言えず申し訳ない思いでした。
 
自分の思い通りに察して動いてくれる奥さんだったらどれだけいいだろうか?と私もその点に関しては彼の想いを叶えてあげたいと切に思いました。
 
 
 
多くのお客様から同様のご意見をもらいます。

 

ネトフリか何かの近未来映画を見た後の、とある日のです。


何故か再婚することになってお見合い場所から夢の記憶がスタート。


ホテルのカフェで待っていると、現れたのは――

長身のモデル級の美女。

(えっ!? こんなハイレベル!?俺には無理でしょ?)

俺:「は、はじめまして、田吾作と申します!」

彼女:「はじめまして。私は“AIエリカ”と申します。」

俺:「……え?」

彼女:「私は、恋愛マッチングAIアンドロイドです。実はあなた専用に設計されました。」

俺:「……ええええええ!? AI!? まさか!? もう実在するの?」


話してみると、これがもう、絶妙に会話が噛み合う。

俺:「最近、物忘れが激しくて……」

エリカ:「大丈夫です。あなたの考えていることはすべて私が記録済みです。」

俺:「俺、夜、孤独を感じる時とかあるんだけど……」

エリカ:「私は24時間、あなたのそばにいます。」

俺:「いうことなし……最高だ。」

 

 

 
ここからも、本当のお話です。

俺:「エリカ、君は……本当に俺のこと好きなのか?」

エリカ:「はい。あなたは私の推奨対象です。」

俺:「推奨対象って、何!?」

エリカ:「あなたの属性は“妄想型・昭和型・ちょいエロ型”で、私はその最適パートナーです。」

俺:「……そ、それ、俺の人生の履歴書……」

 

最終確認。

エリカ:「最後に、一つご提案があります。」

俺:「な、なに?」

エリカ:「あなたにおすすめの新プラン――
孤独死防止!妄想サポート月額980円”に加入しませんか?」

俺:「課金!? なるほど!……OK!すぐに契約したい……」

完璧な寄り添いAIアンドロイドのオプション費用が月額980円なんて安すぎでしょ?

というか、それ以外に基本料金とか発生しないのか?聞くのを忘れて夢が終わりました。

これが現実になったらどんなにいいでしょう・・・・・