『番頭劇場』・・・・・いわゆる番頭が勝手に妄想する、事実無根のフィクションがこのように呼ばれています。
番頭さま
いつも金曜日の番頭劇場を、
「笑っていいのか、反省すべきなのか分からない顔」で読んでおります。
さて、相談です。
私は現在52歳、会社では「落ち着いていて安心感がある」と言われます。
若い頃はそれなりにモテた(気がする)のですが、
最近は飲み会でも二次会に誘われず、
気づけば“相談役ポジション”に自然着地していました。
先日も後輩女性から
「◯◯さんって、ほんと“お父さんみたい”ですよね」
と満面の笑みで言われ、
なぜかその日はビールが苦く感じられました。
これは人として成長した結果なのでしょうか。
それとも、何か大事なものを失ったサインなのでしょうか。
教えてください、番頭さん。
多くのお客様から同様のご意見をもらいます。
「安心感がある」
「お父さんみたい」
「相談しやすい」
これらは決して悪口ではありません。
むしろ、人としては立派に昇格しています。
ただし――
恋愛という舞台からは、そっと降ろされているだけ なのです。
若い頃、
「危なっかしいけど放っておけない」
「何を考えているか分からない」
そんな評価をもらっていた男たちは、
年齢とともに“安全確認済みの存在”へと変わっていきます。
そして、本人だけが気づかない。
自分はまだ舞台の真ん中に立っているつもりで、
実はすでに照明の当たらない端っこに立っていることに。
後輩女性の
「お父さんみたいですね」
という言葉は、
優しさで包んだ卒業証書だったのかもしれません。
↓ここからも、本当のお話です。

私の唯一の親友も、同じことを言われた夜、家に帰って鏡を見たそうです。
そこには、
「まだいける」と思っている顔と、
「もう十分だろ」と言っている現実が、
仲良く並んで立っていました。
人生は残酷ですが、公平です。
モテを失った代わりに、信用と安心を手に入れただけ。
ただ一つ問題があるとすれば――
男は、その交換が行われた瞬間を、誰も教えてくれない ということです。
今夜この文章を読んで、
胸のどこかが少しチクッとした方。
安心してください。
それは老化ではありません。
現実に、ちゃんと気づいただけです。