鯖寿司

かなり前に、先生がお父さんのボケ防止に方位取りをさせている・・・・と言ってました。


私の義母は今年で83歳になりました。
攻撃型宇宙人で、家出の相・・・確かに親が再婚して、その後は結構わりをくってしまう人生に。

気学の盤の通りおしゃべりで、相手が聞いていようが、いまいが、とにかく話好きです。
昔から意外に博学?なあたりに密かな尊敬を寄せていました。

しかし、長年の糖尿と度重なる心筋梗塞でだいぶ歳をとってしまいました。

めったに会いませんが、義母が子供の頃に学校をサボって宝塚を見に通っていた話や、今は無き横浜の路面電車の話などを聞いていると、ほっとします。
方位が合えば我が家にお越しいただいています。

心筋梗塞で救急搬送される度に「あれをあげておけばよかった」「歌舞伎をあの席で見てもらいたかった」と思ってしまいます。
あと、先がどれぐらいあるか分かりませんが、私個人の自己満足のためにも、義母が好きな些細なことを、折に触れひとつひとつ実行に移すことにしています。


とある日の小さな要望は・・・・・京都の「いづう」の鯖寿司が食べたい・・・・・

鯖寿司といえば、代名詞のような存在の「いづう」。
日本海の真鯖、江州米、独自西方の米酢など、素材を厳選吟味。
鯖を塩と酢に通した後、旨味を閉じ込める為に一晩氷の冷蔵庫に寝かすなど、昔から伝わる伝統行程を今も守り続けているそうです。
いくつか種類がありましたが百貨店の物産店で鯖寿司は1本4400円だったかな?


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「最近、食欲がなくてね~」と言う義母。

人に勧めながらも、鯖寿司を一通り平らげて、覆っている昆布まで食べてしまいました。


「最近はこんなのもあるの?やっぱり、いづうは美味しいわね~」

と、隣のてまり寿司まで食べちゃいました。


デパ地下のてまり寿司も、いづうと勘違いされて美味しく食べてもらえれば本望だと思います。


お年寄りには、ちょっとした近距離の吉方位旅行を重ねることも有効だそうです。