楽園の泉を見に行こう!

楽園の泉・・・と言っても1500年も経ってますが・・・

イメージ 1


スリランカ国内7つの世界遺産のうちの1つがシギリヤ・ロック
首都コロンボから車で5時間・・・・ジャングルの中から忽然と姿を現す高さ370メートル弱の火山マグマが固まった楕円柱の岩頸。
セドナにあるパワースポット『ベルロック』を髣髴とさせる巨岩です。

イメージ 2

約1500年前の宮殿跡を残すシギリヤロックの歴史をたどると、敬虔な仏教徒の国シンハラで父を殺して王位についたカッサパ1世が、追放した弟の復讐を恐れて、この岩山の上に宮殿を建立
城門に聖なる獅子を象り、美しい「水の庭園」を配した宮殿は、わずか十数年で弟の報復により追い込まれ、自害して終わりを告げます。人様の恨みを買うようなことはしてはいけないということですね。宮殿はその後荒廃し、王様のプール?と宮殿跡が残るのみ。


イメージ 3


このシギリヤ・ロックアーサー・C・クラークSF小説『楽園の泉(The Fountains of Paradise)』にヤッカガラ(Yakkagala)の名で使用されているというスポット。
なんと建設から1400年の後の1875年のイギリス人による発見までジャングルのひっそり埋まっていたとか・・・
イメージ 4



しかし、西側の窪みの岩肌には、おおらかな筆遣いで、鮮やかな色彩の美人画が22体残されており、往時の華麗さをしのばせているというもの。
それが、エキゾチックに妖艶なシギリヤ・レディ。

イメージ 5

シギリヤ・ロックは要塞宮殿化の以前から、仏僧修行の聖地であり、炎天下でも岩陰の各所で多くの僧侶が座禅瞑想の日々を送っていたと記録されています。カッサパ1世を倒したモッガラナは、シギリヤ・ロックを再び仏僧修験の場として再開。

しかし、困ったことに、邪念を払う神聖な場所の崖面に、スリランカ人だけでなく、インドや中国と幅広い地域から集まった美女女官のフレスコ画500体以上が描かれていました。
しかも、一説には地位が高いほど胸をさらけ出していたというのですが、フレスコ画から想像するにサイズや形でランキングが決められていたのでは?とまじまじと見てしまうほど・・・・そんなことはさておいて、僧侶への影響を懸念した王様が女官画を削りとったか、または風雨のためにその多くが消滅。
奇跡的に残った18人のシギリヤ・レディが1500年以上の時を経てにっこり微笑んでいます。

イメージ 6

階段を登って岩山の山頂へ。
視界を遮るものがない天空の王様プールで、数えきれない程のシギリヤ・レディと毎日優雅な日々?
叶うなら・・・・カッサパ1世に生まれ変われる選択肢も捨てがたい。


※画像:バベルの岩さん提供