パンドラの箱

秋の転居シーズンが始まっています。
転居物件探しに苦労をしているお客様から「本当に西向きの家だとまずいんでしょうか?実際に住んで辛い経験をされたことがあるんですか?」というような質問をされます。

不特定多数のお客様からのお話の他にも自分でも同様の経験があります。

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たまたま昔、住んでいた場所を通りました。

20代後半から30代の頃に長年住んだ家とその次に住んだ家は2軒隣の距離でした。

画像の左手の白い小さな一軒家は南向きで東にも窓があり陽当たりも良く、狭かったのですが、とても住み心地の良い家でした。
持ち主はその後ろの賃貸併用マンションに住む地主さんで、駅からも近いため住人の入れ替わりがほとんどなく、いつもほぼ満室状態の優良マンションでした。

一方、改装のために一時的に引っ越した家は画像右の道路の突き当りに位置する建売住宅。
昔は陽当たりの良い駐車場でしたが、相続などで土地が売られて鉛筆の様な家がどんどん周囲に建ちました。地下鉄の駅の入り口から徒歩1~2分ということもあり、陽当たりが悪く、変形の住宅でも結構な値段ですぐに売れていました。
仮住まいの家も最初は良かったのですが、すぐ目の前に家があっという間に建ち、南や東からの明かりは遮断されて、メインの明かりが西という、いつも昼行燈の様なジメ~っとした家に早変わり。

この頃から、不思議な現象が起こります。
誰もいないはずの階段を上り下りする音がしたり、家族が誰もいないのに2階の部屋を歩く音がはっきりと聞こえたり・・・
家の中のあらゆる場所にお札を貼り、多少は減った気もしましたが、その音が無くなることはありませんでした。

家賃が割高だったため、外人の家主に交渉を持ちかけると家の状況がどうなっているか?見に来たいというとになり、自宅でお茶をしながら交渉の場になりました。
その時に、この家主に不思議な音の話をしたのですが、「私たちが住んでいた頃はそんなことは一度もなかった」と、予想通り全く持って信じてはもらえず、逆に部屋のあちこちにお札を張っている我々を相当な奇異の目で見ていました。

後に引っ越しをすることになったのですが、その決断をしてから引っ越しまでが、なかなかの苦戦で、まるでこの家から出られないようにされているかの様なことがあれこれ起こりました。それと並行して家族中の仲が信じられないほど悪化し、今思えば私は軽いうつ病だったと思います。

何年も前の話になりますが、本当に強引に転居して良かったと200%の自信を持って思います。
あのまま住んでいたら・・・・

しかも、一説には道の突き当りの場所は様々なエネルギーの溜まり場になり周囲が塞がれて気の流れが悪くなると、いわゆるパンドラの箱が開くという話を聞いたことがあります。
まさに、そのパターンだったと思います。

我々が引っ越してすぐに、外人の家主はその家を売りにだしました。
2か月ほどで売れて、今は新しい方が住んでいるようです。
「変な足音しませんか?」って聞いてみたい。