座敷わらしの出る宿

常連さんから、「実は座敷わらしの出る宿に宿泊してきたんですよ~」と話を聞くことがあります。


座敷わらしとは?・・・・・柳田国男の「遠野物語」で「この神の宿りし家は富貴自在なり」と書かれ、座敷わらしを見たものに幸をもたらす守護神でおかっぱ頭の小さな子供のことです。

伝承が根付く岩手県に昔から言い伝えられているお話で、盛岡市内にはこの座敷わらしがでて来る?という部屋がある旅館が数件あるようです。
中でもとある旅館の「えんじゅの間」はその遭遇率が高いとかで、先生の鑑定予約よりもはるか先まで待たないと予約が取れないそうです。

この部屋では北枕で寝ると丑三つ時の金縛りにあい、お稚児姿のおかっぱ頭の男の子が現れると。
昔から開運ご利益のあった泊り客が、そのお礼にと玩具やぬいぐるみをお供えされ部屋はまるで子供部屋のようだとか?

どうやったら座敷わらしに出会えるのか?・・・・・・体調を万全にして、自然体でただ待つのみ・・・だそうです。

日本人は本当にみんなご利益が好きなんですね~


小学生の頃、山間の母の実家で過ごした夏休みのこと・・・・ロケーション的にはまさに座敷わらしの出そうな大きな農家の佇まいです。
とある日の朝のこと、妹や従姉妹が「夜中に座敷わらしを見た!」と一騒動。

昔ながらの大きな古い家の奥座敷・・・夏休みでたくさんの従姉妹達が敷き詰められた布団の上でみんなで大騒ぎ!


どこに出たんだ?・・・・どうやら叔母さんと添い寝していた小さな娘の横を通り過ぎたというのです。


あとあと、よく聞いたら、静岡から来ていた中学生のいとこのお兄さんが、ナイスバティーだったその家の高校生のみちこちゃんの布団に忍びこもうとしたところ、なんと叔母さんと姪が寝ていたので驚き!腰をかがめて忍び足で退散した・・・という話だったのです。

たしかに、小学生ながら自分も年上のみちこちゃんと何とかならないかな~と思ったものです。
思えばオカズ第一号は彼女でした。

未だに座敷わらしには会えていませんが、懐かしい思い出です。