消えない恨み

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昔、実家の方では子供が生まれると二つほど山を超えたところにある神社の神主さんにお願いして名前をつけてもらう人が多いようでした。
田舎では長らくその神主さんが名づけのスペシャリストとされていたためです。

先日、墓参りに帰省した際にその神社の前を通りました。
既にその神主さんは他界されて息子さんが後を継いだようです。


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こちらの神主さんは、この奥の本堂で名前の選択肢を10個ほど書き出した用紙を母に渡し、母が私に送るという段取りでした。

苗字とのバランスや字画を考慮した名前はどれも個性的なもので、役所に聞くと「その漢字は登録できない」と言われる珍しい漢字もありました。

でもあの神主さんが付けた名前は特別だ!と若い頃は信じて疑いませんでした。
そして、それを使う子孫も苗字と名前のバランスは良いはずなので、名前に関しては義務を果たした感がありました。

それから二十数年が経過して・・・・・

一時的に預かっていた猫の名前を付ける事で私以外の家族で盛り上がっていました。
私が話に入ろうとすると・・・・

「猫の名前ぐらい自分でつけさせてもらいますから!」
と恐妻は非常に機嫌が悪い様子なのです。


他の家族から話を聞くと、どうやら・・・恐妻は三人とも子供の名前を自分で決められなかったことを恨んでいるのでした。

今ごろ言われても・・・・

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私は貝の様に鉄則に従うまでです。