たいした女・・・・・攻撃型宇宙人・芸術家の相

ヨドバシカメラで新しいPCを見ていた時のこと、横の女がこちらをじ~っと見ていました。

「トシ君・・・だよね?」

なんと・・・・19歳の時にちょっとだけ同棲していた年上の女でした。
そう、私は若かれし頃「トシ君」と呼ばれていたのです。


その女は当時、クラブ(踊らないほうの類の店)でバイトしていたときの、いわゆるフロアレディーでした。

歌手崩れだったので歌はかなり上手くて、見てくれはどちらかと言えばブス子ちゃん寄りのレベルでしたが、なぜか?お客さんの指名ナンバーワンでした。
でも性格はかなり屈折していて、それはそれはたいした女でした。


美容院に一緒にいった時のこと、
シャンプーの担当の男性が「かゆいところはございますか?」
これに対して彼女は平然と・・・「全部」と答え、
「コレぐらいでよろしいですか?」
に対しては「もっと、しっかりやりなさいよ~」とさも当たり前のようにのたまう女でした。


夜も・・・・とても自由奔放なところがあって、19歳の男子にとって三度の飯よりも重要な行為前の準備の段階で自分が適当に満足してしまうと
「今日はここまでにしておくわ」とくるりと背を向けてしまうこともしばしば。

おい!俺のコレはどうなるんだよ!と言っても我関せず。
ひどいときには、最中に平気で寝てしまう女でした。


ある日こんなことがありました。
スキーのバッチテスト合宿から予定より1日早く帰宅した時のことです。
自宅の部屋の鍵をあけると、ちょっと強面の男が風呂上りの格好でビールを飲んでくつろいでいました。

「なんだお前は?」と眼を飛ばされ・・・・

・・・・っていうか、ここ俺の部屋なんですけど・・・・
しかも、あんたがはいてる新しいボクサーパンツ俺のだし・・・・


どっかで見た顔だと思ったら、そのクラブに通う常連さんでした。

いろいろ話を聞くと、その女は、ここが、さも自分の部屋のように話して、私が金がない貧乏学生で居候して出て行かず困っていると説明していたのです。なので私を追い出すための手切れ金を用立てて欲しいという筋書きになっていました。

その女は追い出しましたが、それから数週間に渡って、代わるがわるいろんな中年のオッサン・・・・思えば今の私ぐらいの年齢の人たち・・・・が彼女の家だと思って、夜にピンポ~ンと呼び鈴を鳴らしに来ました。

中にはドアノブに「待たせて悪かった。妻とは正式に別れたので、約束通り結婚してくれ」という手紙や、高島屋の貴金属売り場から「オーダーされた指輪のご用意ができました」という案内が届いたりしました。



攻撃型宇宙人でちょっと変わった芸術家の相。
しかも、どっかしら影があって昼行灯のような女・・・・その日も、完全メタボ系のオッサンが額に汗を浮かべながら、ハイグレードの新しいMACの入った箱をせっせと運んで彼女のところへ戻ってきました。


腐れ縁の相のためか?この星のタイプの女には何度か縁がありました。

歳の割には相変わらず若く見えるあたりと、男を手玉に?とっているあたりは健在で頼もしく思えました。