「もう私には無理!」を超えたところにあるものは?

転居物件の相談で久しぶりにやってきたKさん(二黒・独裁者の相)。

事務所に入ってきたときは一瞬誰だかわからない程、雰囲気が変わっていました。

Kさんは事務適性がないにもかかわらず、以前はず~っと事務職。
しかもサラリーを聞いたら「今時こんだけ?」ちょっと驚きの金額。
しかも家出の相ながら自宅住まい・・・・別名「嫁に行けない相」とも言われる。

これを見かねたMZ税理士が先生の元へ連行。

とても素直なKさんは、家族に気学のことを話しますが、猛烈な拒絶反応を起こされます。
先生にそのことを相談したら
「俺がちゃんと説明してあげるから、ご両親も連れ立っていらっしゃい」とあっさり言われ・・・・・

紆余曲折あったものの、転職。

朝は早く夜は遅い。
1日650件の電話セールス。
駅前や集合住宅でのポスティング、個人宅への飛び込み営業。
全然未経験のことばかりの半年。

いわゆるベタな営業の初歩をみっちりやらされました。

日々、どう考えても自分の過去の経験から考えるとありえない世界。
「私には無理です。もう本当に辞めます」と上司に泣いて宣言。


その後の飲み会で、なんと襟裳岬を歌ってしまい渋谷の路上でおゲロまみれのいき倒れ。
上司や同僚に担がれて深夜になんとか帰宅。

よく朝、おゲロだらけの自分を見てあまりにも情けなくなり、そして社内の人達にも迷惑をかけたことを恥じて・・・・・結局辞められず。

今思えば、「そんなこと、できるわけがない」と決め付けていたことも、辛いながらもやり続けてみたら、ある瞬間から「あら?なんだ!やればできるんだ!」という気持ちに変わったと。


話を聞くと、番頭にはとてもとても、恐ろしくてできないことばかり。
でも19歳の頃に今はなきレンタルビデオ店にポスシステムを売り込む飛び込み営業をしていました・・・・あまりの辛さに3ヶ月で辞めてしまいましたが・・・というか社長がどっかに行って会社から給料が出なかったし。


やり続けたら自分でも「一皮剥けた」を経験できたと。
視野が広がって、これで、もう彼女に怖いものはありません。

彼女が得たものは・・・・・給料をもらいながらの貴重な営業マン経験と、「私って意外と何でもやれる!」という自信。

これはお金では買えませんね。