土用の丑の日

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今年の土用期間中の「丑の日」は一度だけで「二の丑」はないようです。

土用の丑の日』にどれほどの意味があるかは?ですが、うまい鰻を食べようというきっかけにはなります。
近所の野田岩の天然ものは確かに旨い・・・スーパーの店頭の冷凍物との価格差は約10倍。

とは言っても、養殖の冷凍物を上手く解凍して焼いて出されたら果たして、天然ものと養殖ものの差は分かるでしょうか?
「いや~やっぱ天然ものは旨いね~」とどちらを出されても私は喜んで食べてしまうと思います(笑)。


子供の頃、田舎の川に竹籠の仕掛けを備え付けて丸々太った鰻を捕まえる名人の親戚のおっさんがいました。
専業農家で夏はいつも麦わら帽子をかぶり、草刈り機を右肩に背負いながら田んぼに向かう後姿。
太い腕とぶっとくタバコのヤニで薄汚れた指先、もちろん、オレンジ色のパッケージのタバコ「echo」がよれよれのシャツの胸ポケットに入っていました。
これが私の子供の頃の『大人の男像です』

その仕掛けをする場所は秘密で、「お前が大人になったら教えてやる」という言葉に『何年か後には、このおっさんと一緒に鰻が獲れる!』と子供の頃の夢の一つでした。

川で獲れる鰻を最初に目にした時は黒い蛇かと思ってビビりましたが、庭先でさばいて炭火で焼き上げていく、ちょっとグロイ様をじ~っと見たあとに初めて口にした鰻は子供ながらに感動の味でした。


だいぶ前から、近くの川は洪水対策の大規模護岸工事をしたために鰻は獲れなくなったとの噂を聞いていました。
そして、その名人もこの春に他界してしまい、例の約束は、あの世での講習になってしまいました。

土用の丑の日には毎年、名人との約束の言葉を思い出すことになりそうです。