『番頭劇場』・・・・・いわゆる番頭が勝手に妄想する、事実無根のフィクションがこのように呼ばれています。
↑ここまでは、本当のお話です。
子供に伝えたいことでしたね?
私も子供に伝えたいことがあります。
記憶にはっきりあるのは東急線大倉山駅前の大倉山アーバンライフ。
今から30年も前の話。ギリシャのアテネと街の交流をするとかで開発された、当時は女性に人気があった私鉄沿線の駅前通り。こ洒落れたビルが立ち並ぶ中で、駅徒歩1分の新築のマンションを借りた。
荷物は鎌倉にあった大学の寮の先輩の部屋に置いたまま。
なぜ駅前の新築ワンルームを?
それには深いわけがある。
大学の授業で唯一記憶に残ったの経営学部の費用対効果理論。
めったに大学には顔を出さず『西表山猫(いりおもてやまねこ)』とあだ名がついていた私に「この授業に出ないと大学をクビになるよ!」と教えてくれた優しい友がいた。
彼の名はコイズミ君。私とは全く異なり勉学一筋に歩んできた、真面目を絵に書いたような男で水道局の検針員のバイトをしていた。
私が授業にほぼ出席していないのに、8年の歳月をかけて卒業できたのは、只々コイズミ君の日々の尽力に他ならない。
なぜ?コイズミ君と知り合ったかというと、名前の順番で私の隣が彼だっただけだ。
超~真面目だった彼に、たまたま私が持っていた裏ビデオを献上したことで不屈の信頼関係が出来上がったものと理解している。
話がそれてしまった・・・・・
費用対効果理論についてだった。
この素晴らしい理論を精査して数値化し実践に応用してみたのだ。
当時のカノジョと行くラブホの回数×金額>駅前の新築マンションの家賃
答えは明確だった!
必死で貯めたバイト代を授業料としてお国に納めて良かったと本気で思った瞬間だ。
さすがに鈴木教授の教えは正しい!と感銘を受けたものだ。
それでは、今日の本題に入ろう。
この大倉山駅前の便利なマンションは終電を逃した百貨店の女性や門限を過ぎてしまい女子寮に帰れない女子たちに何故か情報が広まって、今でいうシェアハウス的な立ち位置になっていた。
バイトを3つ掛け持ちしていた頃で、疲れて自宅でくつろいでいても、「ピんぽ~ん」と呼びだし音が鳴る。
心優しい私は深夜に彼女たちを追いかえすような無粋なことができないことは言うまでもないだろう。
しかし、ここで問題があるんだ。
なぜか?当時つきあっていたカノジョは俺の部屋の合いカギを持っていた。
お客様が偶然にも部屋に来ている時に限って、固定電話(当時はポケベルもない時代)が鳴る。
「今、いる?」
カノジョだ・・・・
今、いるっ?て電話に出たんだからいるに決まってんだろう?!とツッコミたくなるが息をひそめてそこは必死に我慢だ。
今日はバイトで非常に疲れてもう寝落ち寸前であることを説明してうやうやしく電話を切るわけだ。
不思議なことに、そんな時に限って、「がちゃ」って玄関のドアが開くんだよ~
お前はジェイソンか?!
愚息たちよ、心して聞け!
五十数年生きてきて、私は一つの事実を発見してしまったんだ。
父親として君たちに真剣に伝えたいことがある。
それは女性の勘を侮ってはならないとうことだ。
あの精度は5Gを遥かに超えており、遺伝子レベルで男性がそれに勝ることは決してないのだ。